特定技能ビザ 採用支援サービス徹底比較

ビザ申請は自社で実施or行政書士にお願いどちらにするべき?

ビザ申請は自社で実施or行政書士にお願いどちらにするべき?

2021.01.07

1. 前書き

皆さん、ビザの申請方法には2パターンがあることをご存じでしたか?今、この記事をご覧になられているということは特定技能外国人の方を採用しようか悩んでいる、または採用しようと考えているといったところかと思います。

既に日本に住んでいる外国人の方を採用するにしても、現在海外に住んでいる外国人の方を日本に呼ぶにしても「ビザの申請」はつきものです。初めての方にとっては複雑な面も多い「ビザの申請」。

今回は、そのビザの申請に関して詳しく分かりやすくご紹介しますので、是非最後まで目を通してみてくださいね!

 

2. 特定技能ビザの申請2種類に関して

それでは、まずは「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更申請」の特定技能ビザの2種類の申請に関し、ご紹介します。

 

 2-1. 在留資格認定証明書交付申請

 最初にご紹介するのは、在留資格認定証明書交付申請です。在留資格認定証明書とは外国人が日本に長期滞在する場合に、入国時の審査で提出が必要になる書類のことです。外国人は、日本に入国するよりも前に在留資格認定証明書の申請を行い、それを取得しておく必要があります。

在留資格認定証明書の申請を行うと、出入国在留管理庁から認定を受けることができます。認定を受けた外国人には在留資格認定証明書が交付され、外国人は、在留資格認定証明書を取得することで、入国審査官から在留資格に関する上陸条件に適合する者であると証明されたことになります。

 

申請のステップは以下のようになります。

①必要な書類を揃え、提出者が管轄の出入国在留管理局の窓口にて申請を行います。②申請書類に不備がない場合はその場ですぐに処理され、申請受付票が渡されます。申請受付票には申請番号が記載されており、問い合わせに必ず必要となるため厳重な保管に注意しましょう。                           ③申請後は、通常2∼3ヶ月程度で結果が出ます。無事に許可された場合は在留資格認定証明書が送付されます。まれに許可されない場合がありますがその場合は理由とともに通知がなされます。また、審査の途中で追加で資料を要求する「資料提出通知書」が出入国在留管理局から送られてくる場合もあります。この場合は通常2週間の提出期間が設けられますので期限内にきちんと対応しましょう。

必要となる書類は以下の通りです。

1. 在留資格認定証明書交付申請書

2. 写真(縦4cm×横3cm) 1葉

3. 返信用封筒(定形封筒に宛名及び宛先を明記の上,404円分の切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通

4. その他書類(必要に応じて)

5. 申請人名簿(申請取次者を介して複数の申請人について同時申請する場合のみ必要)

  PDF形式EXCEL形式

6.  身分を証する文書(身分証明書等) 提示

7. 特定技能外国人の報酬に関する説明書 

  参考様式第1-4号

8. 特定技能雇用契約書の写し

  参考様式第1-5号

9. 雇用条件書の写し

  参考様式第1-6号

10. 事前ガイダンスの確認書 

  参考様式第1-7号

11. 支払費用の同意書及び費用明細書 

  参考様式第1-8号

12. 徴収費用の説明書 

  参考様式第1-9号

13. 特定技能外国人の履歴書 

  参考様式第1-1号

14. 健康診断個人票 

  参考様式第1-3号

15. 通算在留期間に係る誓約書 

  参考様式第1-24号

16. 特定技能所属機関概要書 

  参考様式第1-11号

17. 雇用の経緯に係る説明書 

  参考様式第1-16号

18. 1号特定技能外国人支援計画書 

  参考様式第1-17号

19. 二国間取決めにおいて「遵守すべき手続」に係る書類 

20. 特定技能外国人受入れに関する運用要領(別冊(分野別))に記載された確認  対象の書類(誓約書等)

 

2-2. 在留資格変更申請

次にご紹介するのは、在留資格変更申請です。もともと日本に長期滞在している外国人の方は「留学」や「外交」などの在留資格を持っていますが、特定技能人材として日本で就労するには「特定技能」の在留資格に切り替える必要があります。在留資格変更申請とはこういった際に必要となるのです。

 

申請ステップは以下のようになります。

申請する外国人(行政書士の場合もあり)が「在留資格変更許可申請書」と添付書類を、入国管理局へ提出します。

②申請に問題がなければ、「お知らせ」のハガキが入国管理局より交付されます。通常は申請から2週間〜1ヶ月後とされていますが、入国管理局の混み具合等により変化します。

③本人または申請した行政書士が、下記の書類等を持参して入国管理局で新しい在留カードを受け取り、無事変更手続き完了となります。

・「お知らせ」のハガキ

・変更許可申請した時に受け取った「申請受付票」

・パスポート(原本)

・在留カード(原本)

・収入印紙 4,000円分

 

必要となる書類は以下の通りです。(留学生からの変更の場合)

1. 技能試験の合格証明書の写し又は合格を証明する資料

2. その他の評価方法により技能水準を満たすことを証明する資料

3. 日本語試験の合格証明書写し又は合格したことを証明する資料

4. その他評価方法により日本語水準を満たすことを証明する資料

5. 直近1年分の個人住民税の課税証明書及び納税証明書

6. 給与所得の源泉徴収票

7. 国民健康保険被保険者証の写し

8. 国民健康保険料(税)納付証明書

9. 被保険者記録照会回答票

10. 国民年金保険料領収証書の写し

 

その他詳細に関してはこちらをご覧ください。

<すでに日本に在留している外国人の方で,特定技能への移行を希望している方>

 

直接雇用

特定技能所属機関が法人の場合

特定技能所属機関が個人の場合

適用事業所の場合

適用事業所でない場合

特定技能1号

PDF

PDF

PDF

特定技能2号

PDF

PDF

PDF

<これから日本に入国される外国人の方>

 

直接雇用

特定技能所属機関が法人の場合

特定技能所属機関が個人の場合

適用事業所の場合

適用事業所でない場合

特定技能1号

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特定技能2号

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PDF

PDF

 

3. 特定技能ビザ申請の方法

特定技能ビザの2種類の申請や申請ステップ等に関しては理解できましたか?次に「誰が」申請を行うかという部分についてご紹介します。

特定技能ビザの申請や変更申請は外国人本人(雇用会社)か、もしくは代理が行うことが可能とされています。

 

ここで指す代理人とは以下の者です。

1. 申請人本人の代理人

2. 申請人本人から依頼を受けた下記の取次者

 (1)申請人が経営している期間又は雇用されている機関の職員

 (2)申請人が研修又は教育を受けている機関の職員

 (3)外国人が行う技能、技術又は知識を習得する活動の監理を行う団体

 (4)外国人の円滑な受入を図ることを目的とする公益法人の職員

 (5)地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士又は行政書士

3. 申請人本人が16歳未満の場合又は疾病その他の事由により自ら出頭できない場合には、その親族又は同居者若しくはこれに準ずる者で地方出入国在留管理局長が適当の認めるもの

 

今回は申請経験のない外国人本人もしくはサポート人と、経験豊富な行政書士とを比較し、それぞれのメリットやデメリットに関してご紹介します。

 

4. 外国人本人(雇用会社)が申請を行う場合のメリット・デメリット

まずは、特定技能ビザの申請及び変更申請を外国人本人が行う場合に関してご紹介します。

 

<メリット>

①費用が安い

②経験値としての蓄積

 

<デメリット>

①ビザ付与の可能性が低い

②専門的な知識がないために潜む危険に気づけない

③全て自分で行うためやっておくべきことにまで手が回らない

 

外国人本人(雇用会社)が自身で申請を行う場合のメリット・デメリットは上記の通りです。申請の流れは目次2でご紹介した通りです。手順自体はそれほど複雑なものではありませんが、申請前に準備しなければならない書類が膨大でかつ、日本語で記入する必要があるため日本語に慣れていない外国人にとっては書類を書き上げることさえも難しい場合があります。

 

まず、メリットとして挙げた2点ですが、特定技能ビザの申請を外国人本人またはその代理人が行う場合、手数料はかかりません。ただし、在留資格変更申請の場合には収入印紙代として4000円分の支払いが必要です。

また、外国人本人又は雇用会社に特定技能ビザの申請経験がない場合、自身で申請を行うことで次回申請の必要が生じた場合の経験値となるため、その点はメリットと言えるのではないでしょうか。

 

一方、デメリットとして挙げた3点ですが、申請経験のない外国人本人や雇用会社が申請を行う場合、専門的な知識や経験の不足から、書類の不備やチェック項目の不備を招いてしまう危険性があります。例えば書類の不備に気づかず、出入国在留管理局へ行って初めて不備に気づくパターンや、会社側が申請を行う場合、外国人がきちんと要件を満たす者であるかどうかの判断が甘く、最悪の場合「不法就労助長罪」で3年以下の懲役または、300万円以下の罰金罪に問われることもあり得ます。こうした不備によりビザの付与が許可されないことも可能性としては低くありません。

さらに、申請内容の記録やコピーをとっていないばかりに不許可になった際の手間が増えてしまったりビザは申請できたものの、その後再度ビザの申請が必要になったりする可能性もあります。ですから不備に気づけない点やアフターサポートがないといった点はデメリットであると言えます。

 

5. 行政書士に申請を委託する場合のメリット・デメリット

次に、特定技能ビザの申請及び在留資格の変更申請を行政書士に委託する場合に関してご紹介します。

 

<メリット>

①ビザ付与の可能性が高い

②出入国在留管理局の内部資料を保有

③出入国在留管理局側の対応が丁寧

 

<デメリット>

①費用が高い

 

まず、メリットとして挙げた3点ですが、行政書士は専門書の保有やこれまでの経験、出入国在留管理局の内部資料を保有していることから正確な根拠に基づいた判断を行うことが可能です。また、書類作成能力も秀でており、不許可になるパターンも熟知しているため、不備のない完璧な書類を作成することができます。万が一不許可になった場合でも行政書士の場合、不許可になった事由を審査官から聞き出すことができるため許可のための戦略が立てやすくなります。

こうした点から、外国人本人や雇用会社が申請を行う場合に比べ、ビザ付与の可能性は非常に高いです。

さらに、申請取次行政書士として入国管理局側に配慮をしてもらえるため、東京においては行政書士は申請時入国管理局へ予約を行うことができます。

 

一方、デメリットとして挙げた点ですが、やはり外国人本人や雇用会社が自力で申請を行う場合に比べると行政書士に申請を委託する場合費用は格段に上がります。

例えば、ある会社で1名分の在留資格認定証明書の交付を委託する場合には、¥100,000の費用がかかり、在留変更申請の委託の場合には¥95,000がかかります。また別の会社では、1名分の在留資格認定証明書の交付及び在留変更申請の委託に¥95,000の費用がかかります。

このようにとても安いとは言い難い費用が必要となるため、この点は行政書士に委託する際のデメリットと言えます。

 

6. 外国人本人(雇用会社)が申請を行う場合と行政書士に申請を委託する場合との比較

ここで、外国人本人(雇用会社)が申請を行う場合と行政書士が申請を行う場合のメリットとデメリットを表で確認してみましょう。

 

 

外国人本人(雇用会社)

行政書士

手続き・手間

×

(慣れていない場合手間は多いです)

(申請者本人の負担は非常に少ないです)

費用

(手数料のみ)

×

(1人あたり約¥100,000かかります)

時間

(慣れていないと時間がかかってしまいます)

(スピーディーな対応が可能です)

ビザ付与の確実性


(不備がある場合付与されません)


(高確率で付与されます)

 

7. 結局、外国人本人(雇用会社)による申請と行政書士への委託はどちらがいい?

結局、外国人本人(雇用会社)が自身で申請を行う場合と、行政書士へ申請を委託する場合とではどちらが良いのでしょうか?

結論から申し上げると、「行政書士への委託の方が断然メリットは多い」ということになります。もし、外国人本人や雇用会社に申請の経験があるという場合であればご自身で申請を行うのも良いかと思いますが、そうでない場合、ご自身で申請を行うにはデメリットが多すぎます。

そのため申請が初めての方は経験豊富な行政書士へ委託する方向で考えてみるのが良いかと思います。

 

8. あとがき

皆さん、外国人本人(雇用会社)による申請と行政書士への委託、それぞれのメリット・デメリットはご理解いただけましたか?

申請が初めての方は行政書士への委託が最適な選択であると申し上げましたが、行政書士の事務所も膨大な数存在するため、「どの事務所に委託するのがいいのか分からない」という方も多いかと思います。